裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 松山地裁H20-1-17

交通事故の裁判例

被告人運転車両が「進行を制御することが困難な高速度」による走行とは認められないとして、予備的訴因である業務上過失致死罪が成立するにとどまるとされた。

交通事故の裁判例判旨

 本件が「進行を制御することが困難な高速度」による走行か否か,すなわち,速度が速すぎるため,道路の状況に応じて進行させることが困難な状態で自車を走行させていたといえるかを検討する。
 前記のとおり,本件事故現場付近の道路は緩やかな右カーブであり,その指定速度は時速50キロメートル,その限界旋回速度は時速93ないし120キロメートルであり,通常の車両は,同所を時速50ないし60キロメートルで走行している。本件車両の速度は時速約80キロメートルであるから,指定速度を時速約30キロメートル,車両の通常の走行速度を時速約20ないし30キロメートル上回るものであるが,その一方で,限界旋回速度の下限を約13キロメートル下回っており,現に,時速約70キロメートルで走行した車両も存在するところである。
 加えて,事故に至るまでの走行経過をみると,前記認定のとおり,被告人は,運転開始後原付を追い越すまでの間,危険な走行をしていた形跡はなく,その後加速して時速約80キロメートルに至ったのであるが,その速度で走行していた時間帯は非常に短い。
 そうすれば,本件車両は,事故当時,いまだ進行を制御することが困難な状態に陥っていたとは認め難い。
 検察官は,本件事故現場にはタイヤ痕がほぼまっすぐに残っており,スリップ痕も認められないにもかかわらず,被告人が車両を路外に逸走させた原因は高速走行にあったとしか考えられないと主張する。しかしながら,被告人は,前記のとおり,本件事故当時,前日からの飲酒と夜更かしによりその注意力,判断力が一定程度低下していたことがうかがえるのであって,上記の逸走の原因は高速走行に帰するとは言い切れない。

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