裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 東京高裁H7-1-19

交通事故の裁判例

交通事故の被害者(韓国人)の損害について、韓国の賃金センサスによって逸失利益を算定すべきであるとされた。

交通事故の裁判例判旨

 控訴人らは、訴外亡Kの得べかりし利益は、日本の賃金センサスに基づいて算定すべきであり、韓国の賃金センサスに基づいて算定したとしたら、憲法一四条の法の下の平等の規定に反する旨主張する。しかしながら、本件のような死亡事故における損害額を算定する場合の逸失利益とは、被害者が事故に遭わなければ得られたであろう利益を意味するものと解されるところ、その計算上被害者の収入額にいかなる数値を用いるかは、専ら事実認定の問題であって、被害者の国籍等にかかわりのない問題であり、被害者が将来どこでどのような職業に就く蓋然性が高いか等被害者の将来の労働形態を認定し、それに基づいて逸失利益を計算することは、当然のことであって、何ら憲法一四条の法の下の平等の規定に反するものではない。控訴人らの右主張は失当である。
 また、控訴人らは、訴外亡Kは、日本で就職することは十分可能であったから、日本の賃金センサスによるべきである旨主張する。しかしながら、原判決認定の事実関係、殊に訴外亡Kは、同人の妻である控訴人Pの同伴家族ということで来日し、本件事故まで一年ほど経過したにすぎず、本件事故当時、日本の大学院に入学するため日本語の勉強をしている途中で大学院において専攻する専門科目も決まっていない状態であり、また、訴外亡Kは、大学院卒業後は日本で就職することを希望していたが、それができない場合には、韓国に帰って就職するつもりであった事実に照らすときは、訴外亡Kが日本で就職する蓋然性が高かったと認めることは困難であるといわざるを得ない。控訴人らの右主張は採用することができない。

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