裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 東京高裁H21-9-30

交通事故の裁判例

約款の条項が消費者契約法10条の規定により無効であるかどうかは、個別の当事者間における事情を捨象して、当該条項を抽象的に検討して判断すべきである。

交通事故の裁判例判旨

(4)ア 以上によれば、本件無催告失効条項は、消費者契約法10条の規定により無効になるというべきであり、本件無催告失効条項によって本件各保険契約が失効することはないというべきである。
イ なお、被控訴人は、本件無催告失効条項が約款として主務大臣の認可を受けていること又は保険法の立案過程において本件無催告失効条項に関連する規定の制定が見送られたことを理由に、本件無催告失効条項が民法1条2項に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものではないと主張するが、そのような事情が本件の結論を左右するものではないことは明らかであり、その主張を採用することはできない。
さらに被控訴人は、司法の使命は具体的な紛争に関してその解決を図ることであるとし、抽象的に本件無催告失効条項の有効性を検討するのではなく、まずは、本件の具体的な事実関係に照らして、本件各保険契約の失効の有無を論ずるべきであるとし、〔1〕控訴人が平成17年6月分の本件各保険契約の保険料を払込期月内に支払わなかった際、被控訴人の担当者のOは、控訴人に対し、一定の健康状態でなければ保険契約の復活ができないことがあるので、保険料不払には注意するよう伝えたこと、〔2〕本件各保険契約は、保険料振替口座の残高不足により、平成17年9月1日に失効して同月15日に復活し、同年12月1日に失効して同月2日に復活したが、これらの際にも、Oは、控訴人に対し、上記〔1〕と同様の注意をしたこと、〔3〕控訴人は、平成18年10月分及び同年11月分の本件各保険契約の保険料も払込期月内に支払わなかったので、Oは、控訴人から大腿部の一部が壊死したとの連絡を受けていたこともあり、控訴人に対し、本件各保険契約が失効した場合には、復活に影響を与えるおそれがあることから、保険料不払をしないよう特に注意したこと、〔4〕控訴人が保険料振替口座の残高不足により平成19年1月分の本件各保険契約の保険料を支払わなかったので、被控訴人は、同年2月14日、控訴人に対し、同月分の保険料振替の際に同年1月分の保険料も併せて振り替えること、同年2月中に同年1月分の保険料の支払がない場合には、本件各保険契約が失効すること等を記載した通知書を送付し、その際、コンビニエンスストアからの送金もできるように、コンビニエンスストア用の払込票も併せて送付したことという本件で認められる事情の下においては、本件各保険契約は失効したとするのが相当である旨主張する。
しかしながら、本件で問題となるのは、本件無催告失効条項が消費者契約法10条の規定により無効であるかどうかであり、この点は、個別の当事者間における事情を捨象して、当該条項を抽象的に検討して判断すべきであるから(同条に規定する消費者契約の条項を含む消費者契約の締結について、適格消費者団体による差止請求が可能であるのも(同法12条3項及び4項)、条項を抽象的に判断することにより、当該条項の有効無効の判断が可能であるからである。)、被控訴人の主張は、その主張自体が失当である。

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