裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 東京高裁H16-4-15

交通事故の裁判例

車の通行を妨害する目的を認めた例。

交通事故の裁判例判旨

原判決の認定及び「事実認定の補足説明」で説示するところは正当として是認することができる。すなわち,被告人(原審乙8ないし10),B(同乙16),C(同甲10),D(同甲13)及びE(同甲27)の各検察官調書等の関係証拠によれば,次の事実が認められる。普通乗用自動車を運転していた被告人は,B運転の大型貨物自動車に追い抜かれたことが面白くなく,加速してB車を追い抜いてその前に出た後も,後方からあおってくるB車を前に出さないように走行し,車線を2回変更したが,その度にB車がくっついて離れずにいた。第2車線を時速約80キロメートルで走行中,第3車線のB車に追い抜かれないようにするため,ブレーキを掛けてストップライトをつけB車を驚かせてあおり行為をやめさせようと考え,ウィンカーを出さずに直前でブレーキを掛けるとともに右にハンドルを切って,第3車線に進路を変えたため,自車右後部を,第3車線を著しく接近して走行していたB車の左前部に衝突させた。これにより,B車を対向車線に進出させ,対向車に衝突させてその運転者にけがを負わせ,さらに,滑走した対向車をして路上にいた者に衝突させて死亡させたほか,Bにけがを負わせた。なお,Bは,ブレーキを掛けた上ハンドルを右に切ったが,衝突を回避できなかった。
 このように,被告人は,Bのあおり行為をやめさせようとして,結局,Bに衝突を避けるためのブレーキを掛けさせており,B車の自由かつ安全な通行を妨げることを積極的に意図しているのであるから,車の通行を妨害する目的があったことが明らかである。

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