裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 最判S42-11-9

交通事故の裁判例

B商店の被用者Aが、C会社所有の自動車を運転中に事故を起した場合において、B商店はC会社代表取締役の経営する同一事業目的の個人企業であって、C会社に従属する関係にあり、事故当時右自動車はB商店の車庫に保管されていたが、その管理保管の権限はC会社にあって、Aも当時C会社の許可を受けこれを運転していた等の事情があるときには、C会社は、Aの使用者として民法715条1項による責任を負う。

交通事故の裁判例判旨

所論は、要するに、訴外B商店と上告会社は別個独立の権利主体であつて、Aは前者の被用者であり、かつ本件事故当時、自己の私用のため本件加害自動車を運転していたにすぎないから、同人と上告会社との間には民法七一五条にいわゆる使用関係があるとはいえないにもかかわらず、右使用関係の存在を肯定した原判決には、同条の解釈適用を誤つた違法があるというのである。
 しかしながら、原審の確定したところによれば、右Aは本件事故の約元年前である昭和三六年二月五日から訴外B商店に自動車運転手として雇われていたものであるところ、同商店は上告会社と同様米穀雑穀および飼料の加工販売を業とし、上告会社の代表取締役であるBの経営になる個人企業であつて、後には株式会社に改組して上告会社と合併した関係にあつたものである。もつとも本件事故当時、上告会社は自己の車庫を有しなかつたため、その所有にかかる本件加害自動車を右B商店の車庫に保管させておつたが、その自動車の管理保管の権限は、上告会社の取締役であつたCに委ねられていたもので、右Aも本件事故当日右Cの許可を受けてこれを運転したというのである。
 この認定事実によれば、B商店は本件事故当時、上告会社と法律上別個の権利主体であつたとはいえ、B商店は上告会社の支配を受け、これに対して多分に従属的関係に立つていたこと、ことに、本件加害自動車につき上告会社はB商店にその使用を許諾する関係にあつたことが認められるから、B商店の被用運転手であるAも、上告会社の指揮監督下にあつたものというを妨げず、本件事故につき、民法七一五条の適用上、同人を上告会社の被用者にあたるものと解するのが相当である。
 そうであれば、本件において、右Aを民法七一五条にいう上告会社の被用者であるとして、上告会社に対し同条に基づき本件事故の責任を認めた原判決は相当であつて、これと異る論旨は採用できない。

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