裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 最判S42-1-31

交通事故の裁判例

子が交通事故で重傷を受けた場合の父母の精神的苦痛について慰藉料請求が認められた。

交通事故の裁判例判旨

 なお、原判決(引用第一審判決を含む。)の判示するところによると、被上告人Kは、本件事故の昭和三四年四月三日当時満七年二ケ月余であつて,小学校二年生に進級したばかりであつたこと、本件事故は、道路上で遊戯中の右Kに加害自動車が衝突し、Kを路上に転倒させて右後輪で同人の両足を轢いたものであること、Kは、本件事故による負傷の治療のため、前後二回、通算約一一ケ月間にわたる入院加療、約一ケ月の通院加療を受け、その間手術回数も約一〇回に及び、本件事故後一年を経過した昭和三五年四月末頃、ようやく治癒の状態となつたが、本件負傷は各病院の医者から両足切断の外ないと診断されるほどの重傷であつたこと、現在なお右下腿の上三分の二の部分、後面の膝部下方手掌大の部分にそれぞれ醜状瘢痕があつて、右瘢痕部に知覚減弱と一部知覚過敏とがあり、また、右下肢が左下肢に比し二糎短縮し、長時間の正坐、歩行及び激しい運動等には到底たえがたいこと、そのため同人の将来の学業、就職等にも著しく制約を受け、その影響を受けることが多いものと考えられること、また、両下肢に残存する前記瘢痕部は醜く、Kはこれを衆目にさらすことを恥じ、夏でも長ズボンをはき、銭湯にも行きたがらないほどであること、そして現在においても、衣類等が触れることにより右下肢の瘢痕部から出血をみることもしばしばで、そのたびに通院加療を受けていること、被上告人S、Yは、その長男たるKの前記のような重傷に対し、長期間の献身的な看護をし、Kは幸い奇蹟的に両足の切断を免れて、現在の状態にまで回復するに至つたけれども、前述のとおり通常人の身体に比すれば、多くの障害があり、父母として将来のKの身のふり方等につき今後ともその精神的苦労が絶えないであろうことが認められるというのである。右認定の事実関係からすれば、被上告人S、同Yの父母としての精神的苦痛は本件事故によつてKの生命が侵害された場合のそれに比し著しく劣るものではないということができるから、右被上告人両名に自己の権利として慰藉料請求権を認めた原審の判断は是認できる。

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