裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 仙台高裁H4-8-31

交通事故の裁判例

他に同種の保険契約を締結していることを告げずに火災共済契約を締結したことを理由とする解除が認められた。

交通事故の裁判例判旨

本件約款四五条一項本文が「共済契約の申込みの当時、共済契約者が、共済契約申込書の記載事項で組合の危険の測定に関係のある事項について故意または重大な過失によって重要な事実を告げなかったときは、組合は、将来に向かって、共済契約を解除することができます。」と、同条二項が「共済契約者が、共済契約申込みの当時、火災等または自然災害による損害をてん補する他の共済契約または保険契約の有無に関する事項について、組合に事実を告げず、または事実でないことを告げた場合も、前項と同様とします。」と、同条三項本文が「組合は、共済の目的または持ち出し家財について火災等もしくは自然災害により損害が生じた後または傷害が生じた後に第1項および前項により共済契約を解除した場合であっても、共済金または給付金を支払わないものとし(後略)」とそれぞれ定めていることは前記のとおりであり、〈書証番号略〉によれば、同条三項ただし書に「ただし、その損害または傷害の原因が解除の原因となった事実にもとづかないことを共済契約者、被共済者または被害者が証明したときは、組合は、共済金または給付金を支払います。」との条項があることが認められる。
右各条項を形式的に解釈する限り、重複共済等の告知義務違反を理由とする解除の場合にも、共済契約者等が損害と解除原因事実との因果関係の不存在を証明したときは、共済金等が支払われるかに解される。しかしながら、本件約款四五条一項本文にいうような危険測定に関係する事項の不告知については、それと現に発生した損害との間に因果関係が存在する場合と存在しない場合が当然あり得るが、重複共済等の不告知と損害との間にはおよそ因果関係なるものを観念する余地はなく、その意味で因果関係は常に不存在というべきである。したがって、重複共済等の告知義務違反につき本件約款四五条三項ただし書を適用することは、右義務違反があっても常に解除を許さないこととなり、同条二項を無意味にするから、約款の解釈として整合性を欠くことが明白である。してみると、本件約款四五条三項ただし書は、その文言上は明確にされてないが、同条一項本文に基づく解除にのみ適用されるものと解するのが合理的であり、同条二項の重複共済等の告知義務違反による解除の場合は、損害との因果関係不存在により解除権行使が阻止されることはないと解するのが相当である(なお、前記説示のように、重複共済等の不告知を理由とする解除の要件として道徳的危険をある程度具体的に推認させる事情の存在を必要とするとした場合、これと損害との因果関係を論ずる余地はあり得る。しかし、かような見地から検討しても、前記認定のように、本件火災の際、控訴人が、自らは消防署への通報をせず、息子の妻等に役場への連絡を依頼しただけで他に格別消火活動又は火災の拡大を防止するための措置等をしていないことに照らすと、控訴人は、本件建物が焼失しても、本件共済契約及び本件重複共済等により十分な保障が得られると考えて、右のような行動をした可能性を否定し切れないから、なお、本件において、推認される前記道徳的危険と損害との間に因果関係が全くなかったと認めるに至らない。)。

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