裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例: 大阪地裁S60-12-17

交通事故の裁判例

営業車(タクシー)の損傷に伴うタクシー会社の休車損害について、そのタクシーの運賃収入を基礎とし、これから休車により支払を免れた直接経費を控除して算定した。

交通事故の裁判例判旨

一般に、第三者の不法行為により車両損害を受けた車両保有者は、破損車両を修理するに必要な相当期間中に発生した休車による得べかりし利益の喪失を休車損害として不法行為者に請求することができる(最判昭和三三年七月一七日・民集一二巻一二号一七五一頁。)のであるが、右にいう休車損害も、通常の不法行為制度における損害と同様に、現実に発生した損害及び将来発生することが予測できる不利益をいうものと解すべきである。
そこで、タクシー会社の休車損害における現実損害を考えるに、本来、タクシー会社の目的は自動車運送事業であつて、その収入は運送事業による運賃収入であるから、タクシー会社における必要諸経費も右の運賃収入によつて賄われることが予定されており、従つて、右運賃収入がないときには、会社に必要な諸経費を填補するものがなく、タクシー会社としての存続が脅かされる結果を招来するものであることを考慮すると、タクシー会社における休車損害は、当該破損された営業車の運賃収入こそが休車損害を算定するうえでの前提となるべきであつて、右の運賃収入から、損益相殺の法理を適用して、当該破損された営業車を休車にすることによつて支出を免れた経費を控除し、これをもとに休車損害を算出すべきものというべきである。ところで、原告は、一般管理費などを運賃収入から控除しないと間接損害を認めた結果となる旨主張するが、タクシー営業車の休車損害は、まさに、タクシー会社を直接の被害者であることを認めたうえでの損害算定費目なのであつて、いわゆる間接損害の法理は、ここにおいては、直接の適用がないものであるから、原告の右主張は採用しない。

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