裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例:甲府地裁H20-2-5

交通事故の裁判例

台湾から観光旅行に来ていた女子大生について、台湾で得られるであろう賃金を基礎として逸失利益を算定した。

交通事故の裁判例判旨

財産上の損害としての逸失利益は,不法行為がなかったら存したであろう利益の喪失分として評価算定されるものであり,その性質上,種々の証拠資料に基づき,相当程度の蓋然性をもって推定される当該被害者の将来の収入等の状況を基礎として算定せざるを得ず,その算定は,被害者個々人の具体的事情を考慮して行うのが相当である。したがって,本件被害者のように観光目的で一時的に我が国に滞在し,出国が予定される外国人の事故による逸失利益を算定するに当たっては,予測される我が国での就労可能期間内は我が国での収入等を基礎とし,その後は想定される出国先での収入等を基礎とするのが合理的であり,その際,我が国における就労可能期間は,来日目的,事故の時点における本人の意思,在留資格の有無,在留資格の内容,在留期間,在留期間更新の実績及び蓋然性,就労資格の有無,就労の態様等の事実的及び規範的な諸要素を考慮して,これを認定するのが相当である(最三小判平成9・1・28民集51巻1号78頁参照)。そして,この算定基準は,当該不法行為が加害者の過失に基づく事故である場合と加害者の故意に基づく犯罪である場合とで異なることはないというべきである。
前記前提となる事実及び弁論の全趣旨によれば,本件被害者は,本件事故当時中華民国に所在する私立静宜大学の3学年に在学中の大学生で,観光目的で短期的に来日し,4泊5日の観光ツアーが終了すれば中華民国に再び帰国する予定であったことが認められる。これによれば,本件被害者は,未だ我が国の会社等に就職していないのであるから,逸失利益算定の基礎となる収入については,中華民国で得られたであろう収入を基礎として算定するのが相当である。

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