裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例:浦和地裁H6-3-1

交通事故の裁判例

高校2年生(男・16歳)の軽二輪車運転中の交通事故につき、校則に違反し、親の反対を押し切って運転免許を取得し、親に無断で軽二輪車を入手し、運転しようとしているのに、これを中止させるか、安全運転につき厳重な注意を促すなどの措置をとらなかつた両親に、監護・教育義務違反の不法行為責任を認めた。

交通事故に係る裁判例判旨

被告高生は本件事故当時一六歳(高校二年生)であり、すでに自らの責任判断によつて他人に迷惑をかけることのないよう行動する精神能力を備えていたということができるが、なお未成年者として心身の発展途上にあり、その精神能力は必ずしも十分なものとはいえない。特に、自動二輪車のように、その取扱いの如何によつては他人を死傷する可能性のある乗り物を入手し使用するについては、その養育監護に当る両親には厳重な監督義務が課せられるというべきである。これを本件についてみるのに、前認定の事実によれば、被告父及び被告母には、被告高生が校則に違反し、親の反対を押し切つてまで運転免許を取得したうえ、親に無断で被告車を入手し、運転しようとしているのに、これを中止させるとか、繰り返し交通事故の恐ろしさや安全運転の重要性を説いて厳重な注意を促すなどの指導教育上の措置をとつた形跡はみられない。そのため被告高生は極めて規範意識の乏しい状態で、興味に引かれるまま、被告車を乗り回し、このことが見通しの悪い交差点で一時停止・安全確認を怠るという基本的な注意義務を怠り、本件事故を引き起こす原因となつたことは否定できないところであり、仮に被告父及び被告母において右のような措置を取つていたとすれば、本件事故の発生を回避することは可能であつたということができる。したがつて、右被告両名は、被告高生に対する監護・教育義務違反の不法行為により本件事故によつて生じた損害を賠償すべきである。

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