裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例:東京地裁H8-3-27

交通事故の裁判例

交通事故被害者の義足の給付・修理については、東京都から公的援助が存在するけれども、公的援助制度の存在を理由に被害者には損害はないとする加害者の主張を認めなかった。

交通事故の裁判例判旨

(1)甲一九、二〇によれば、義足代金が平成五年度価格で五五万〇五〇〇円であること、部品のうち耐用年数が最長のものでも五年と設定されていることが認められ、症状固定時における原告当江の平均余命が約六〇年とすると、一回購入した後に、少なくとも、五年に一回計一二回買い替えることが必要であると考えられるから、将来の義足代は五年ごとのライプニツツ係数をもとに計算すると、以下のとおりとなる。
なお、五年に満たずに摩耗する部品や付属品等があることが窺え、これらについては、前記計算方法とは別途算定することが相当であるとも考えられるが、それを認めるに足りる具体的な証拠はないことから、慰謝料の加算事情として斟酌するのが相当である。
五五万〇五〇〇円×(一+〇・七八三五+〇・六一三九+〇・四八一〇+〇・三七六八+〇・二九五三+〇・二三一三+〇・一八一二+〇・一四二〇+〇・一一一二+〇・〇八七二+〇・〇六八三+〇・〇五三五)=五五万〇五〇〇×四・四二五二=二四三万六〇七二円
(2)被告らは、東京都から公的給付ないし修理を受けられるから、原告当江には損害がない旨主張する。なるほど、乙六によれば、身体障害者に対しては義足等の給付、修理等を内容とする公的給付制度があることは認められるが、それは、身障者の申請を基礎とし、東京都がその年令や所得、障害内容等を審査した上で給付されるものであり、将来にわたつて原告当江の請求に係る義足が確実に給付されるか否かは未定であること、仮に、確実に給付を受けられるとしても、そもそも、かかる公的給付を利用するか又は加害者から損害賠償を受けて賄うかは被害者の選択に委ねられるべきであり、被告らの前記主張は、被害者である原告当江に公的給付による義足の取得を押しつけることによつて都民の税金によつて支えられる福祉施策に自らの責任の一端を肩代わりさせ、当然に支払うべき賠償金の一部を免れようとする、著しく妥当性を欠く失当なものというべきであり、到底採用するには値しない。

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