裁判例集
交通事故の損害賠償の裁判例:最判S39-9-25
交通事故の裁判例
生命保険金は、不法行為による死亡に基づく損害賠償額から控除すべきでない。
交通事故の裁判例判旨
生命保険契約に基づいて給付される保険金は、すでに払い込んだ保険料の対価の性質を有し、もともと不法行為の原因と関係なく支払わるべきものであるから、たまたま本件事故のように不法行為により被保険者が死亡したためにその相続人たる被上告人両名に保険金の給付がされたとしても、これを不法行為による損害賠償額から控除すべきいわれはないと解するのが相当である。
したがつて、損害額の算定に当つてこれを控除しなかつた原判決の判断は正当であつて、これと異なる所論は、独自の見解として排斥を免れない。