裁判例集

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交通事故の損害賠償の裁判例:大阪地裁H10-9-17

交通事故の裁判例

広告宣伝車の原告車の修復については、プレスラインより下の部分のみの塗装で十分であり、パーツ単位の塗装をしなければならない合理的理由はないとして、部分塗装代金のみを本件交通事故による損害と認めた。

交通事故の裁判例判旨

原告車の塗装方法は、パープルの下地に三色のアルミ箔のフレーク(ゴールド、グリーン、ブルー)を吹き付けたもの(いわゆるアストロフレーク塗装)であること、右アストロフレーク塗装について、いわゆる無段的に新しい塗装部分から古い塗装部分へ色合わせをしていくボカシの方法で部分塗装すると、損傷の周辺部分については新旧のフレークが重なり、若干他の部分と違う色になるものの、視覚的にその違いは素人目にはほとんど区別が付かないこと、またボカシの方法で部分塗装をしても、擦過痕周辺から車体側面のプレスラインより下の部分まで塗装範囲を広げることによって視覚的にはさらに違いが判別しにくくなること、車体側面のプレスラインの上下では、パーツは一体となっているが、プレスラインの下だけを塗装する場合にも、塗装によってプレスラインの上下で段差はほとんどつかず、テープ等を使用することによりプレスラインより下の部分だけを塗装することも十分可能であること、プレスラインよりも下の部分だけを塗装する場合には内外装の脱着は必要ないことがそれぞれ認められ、前掲各証拠中の右認定に反する部分はたやすく信用することができない。
また、原告は、原告車は広告宣伝車であって、車としての機能性よりも美観が最も重要視されるものであるから、光沢や輝きの違いが分かるような部分塗装をした車両を商品として使用することはできない旨主張し、証拠(甲一三ないし二〇、原告本人[第一回])によれば、原告車がいわゆる広告宣伝車であることは認められるが、前記認定のとおり、いわゆるボカシ塗装を施したとしても、素人目にはほとんど区別は付かないのであり、さらに、擦過痕周辺よりプレスラインより下の部分まで塗装範囲を広げることによって、視覚的にはさらに違いが判別しにくくなることが期待し得るのであるから、原告車が美観が重要視される広告宣伝車であることを考慮しても、プレスラインより下の部分のみの塗装で十分であり、原告主張のようにパーツ単位の塗装をしなければならない合理的理由は見いだしがたいというべきである。
以上の認定事実に照らせば、原告車の修復については、別紙図面2の斜線部分(プレスラインより下の部分)のみの部分塗装代金のみを本件事故による損害として認めるのが相当である。

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