交通事故の用語集
むち打ち症
むち打ち症というのは、重い頭部が、強い衝撃により、鞭を振り回してしなったときのような、S字形の動きを強いられ、それによって、様々な症状が出現する疾患です。むち打ち症という呼び名は診断名ではなく、損傷の起こり方を示している一般的な呼び名にすぎません。診断書における診断名としては、外傷性頚部症候群、頚部捻挫などの診断名がつけられることが多いです。人間の脊椎のうち頸椎は外力に対して弱い部分であり、容易に損傷が起こります。そして、一言でむち打ち症といっても、1~2週間で治ることもあれば、数か月、ときには数年間治療が続くこともあります。交通事故による外傷の中で、いわゆるむち打ち症は最も頻度が高く、その治療と損害賠償をめぐってしばしば紛争となります。